上山和樹さん

実はオレがはてなダイアリーを選んだ理由には「はてなグループという機能があったから」というのとあともう一つ理由があって、それは「上山和樹さんのブログがあったから」というのがあったりする。

上山和樹さんは『ひきこもりだった僕から』という本を書いた人で、ひきこもり当事者が書いた本としては滝本竜彦『NHKにようこそ』、勝山実『ひきこもりカレンダー』に並んで知名度が高いようだ。
オレは10年もひきこもりをやっておきながら自分以外のひきこもりには殆ど関心がなくてこういう話もつい最近知ったばかりだったりする。なんせあの斉藤環の事も知らなかったわけで・・・だからまだ誰の本も未読で、情報は殆どネットに転がってるものでなんとなく理解してるだけ・・・。
しかしとにかく本まで書いた人だけあってブログで展開してる話はどれもとても興味深い。ただちょっとオレには難しすぎる(泣)正直いうと一知半解。でも何とか話に加わっていきたい。

という事で上山さんの記事はどんどん引用してトラックバック打っていこうと思っている次第です。上山さん遊んでやってください。




《課題共有》で、まず引用したいのが2005年1月13日の記事の、

≪★何度脱落しても、自由に再復帰できる社会★≫という、あらゆるマイノリティ間で共有できる(と思われる)課題フォーマットを設定する。 各マイノリティによって、また各個人によって事情(属性)は異なる。 各人は複数の属性をもち、帰属は複層的(「ひきこもりかつ女性」「障害があるが裕福」など)。 この「属性」レベルで「深刻度競争」を始めると収拾がつかないが、≪脱落しても復帰できる社会のほうが生きやすいじゃないか≫という、全員に利益をもたらす「課題」を共有できれば、各人の属性や境遇に関係なく、一緒に努力できる*3。 「脱落復帰問題」*4あるいは「再復帰問題」として大きなフォーマットを設定・共有したあとは、各マイノリティの個別問題*5、あるいは就労・住宅問題*6といった共有テーマについて、分科会的に精密化・再編成すればいい。 【重要なのは、課題の「編集」とその「共有」】

要するにマイノリティー(この言葉についてはちょっと言いたい事もあるけどそれはまたどっかで)が協力して何かすんだったら共有できる課題、利益を提示すべきという話だと思う。
これにはおおよそ賛成、というよりオレがここでひきこもりのブログコミュニティーを作ろうって動機とかなり重なっている。とにかくひきこもりに関しては協力して何かやるってとこが相当難しい。繊細なようで傲慢、自己否定してるようで人に批判されるのは拒否(いや自己否定してるからこそ、だ)まったく矛盾の塊である。
上山さんの話はひきこもり以外のマイノリティーとも共有、更に社会(企業)とも共有、とこの後話はでかくなっていく。特に「企業とも共有できる何か」というところまで考えているのはサヨク的な思想が嫌いなオレとしては流石としかいいようがない。
でもまずは「ひきこもり」同士がいかに課題を共有できるか?がクリアされないと話は進まないとオレは思う。
で、おそらくどんなひきこもりでも一致できる課題は


[ひきこもりの社会的地位の向上]


まずはこれしかないとオレは考えている。今までこういった作業をしてきたのは殆ど「精神科医」の斉藤環や「サヨク的な思想」を背景にした人、支援者、いずれにせよ社会の中にいる人達によってだ。そして当事者がそういう事をやる、例えば上山さんのように本にするという社会的な行為を行うと問題はどうやらややこしくなるようである。「もう当事者ではない」などという下らない批判に晒されたりしている。オレには上山さんは当事者だとしか思えないのだが。
まぁとにかく「ひきこもりの社会的地位の向上」これはやはり本来ならひきこもり自身の手によってなされるべきであると思うし、これには「現状の低さ」を考えれば誰も反対はしないだろう。「どの程度」というところでは色々意見はあると思うが・・・
で、「インターネット」なんである。更にいうと「ブログ」なんである。オレがネットを始めたのは去年の7月位からでまだまだネットについてよく分かってはいないけども、とにかくこのツールはひきこもりにとって唯一の「武器」だと思う。どうやら斉藤環もひきこもりにはネットを進めているようだが、ネットはひきこもりながらでも出来る上に社会に対して何らかの主張なり意見なりを展開できる。あくまで「無名」なままで。
そしてブログ、特にトラックバックという機能のあり方。その緩い繋がり、適度な距離感みたいなもの。これはひきこもりの為にあるようなものだとしか思えない(笑)使いようによってはすごく面白くなるんじゃないかと今思っている。

というわけで「籠もり部(仮)」どうですか?(笑)