(9)モヒカン族滅亡後のシナリオ

【前提知識】
(1)
モヒカン族」は北斗の拳のザコキャラが元ネタ。なんだけどモヒカン族滅亡のシナリオ(ネット世界の原住民がネットの普及により流入した多数派の一般人に滅ぼされるという)はアメリカ先住民としてのモヒカン族の辿った経緯が意識されているんだと思う。
(2)
つい最近「イロコイ族がアメリカ建国に大きな影響を与えた」とかなんかそういう内容のものがテレビでやってた。イロコイ族というのはモヒカン族と同じアメリカ先住民でまぁそれはあのネタで知ってたんだけどあいにくその番組は見忘れてしまった。ので以下は検索で見つけた文章。
http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/1honindi.html

アメリカの建国の父といわれる人たちは、初代から第5代の大統領に到るまで、インディアンのイロコイ族の影響を受けており、アメリカの独立宣言やその憲法には、イロコイ族の思想が色濃く反映されているという。合衆国憲法制定会議の起草メンバーたちは、「インディアン・クイーン」という居酒屋で熱い論争を交わしたという。そして、アメリカ建国の足どりはイロコイ族に「手を引かれるようにして」進んだのである。

(3)
前回の記事書いてから「二つのリアル」とはどういう事なんだろうと色々考えてた。リアル世間>ネット世間という図式を別々なものとしてかつどちらが上ともいえない等価な認識にいたる道筋というかアプローチというか。そこにはどうにも超えがたい壁があるのを直感した。そこでまぁ色々考えてて繋がってきたのが上の二つの話で、でおそらくオレが想定している二つのリアルという認識が成立する上で絶対にはずせないんじゃないかと思われる条件が見えてきた。ということでモヒカン族滅亡後のシナリオを以下妄想。

  • ネット先住民のモヒカン族が畏れているムラ社会からの一般人の流入という現状。を考えるとブログとはメーフラワー号である、と言える。それに乗ってきた人間とはすなわちピルグリムファーザーズ。今ここ。
  • なんやかんやあってモヒカン族は滅ぶ。この時点でネットのリアル化、すなわち世間化が完了する。これはイギリスによるアメリカ大陸の完全な植民地化とイコール。一つの国、一つのリアルの世界観。ここまでがモヒカン族滅亡のシナリオ。
  • その後ある日誰かがふと疑問に思う。ここは本当にイギリスなんだろうか、と。何かがおかしいんじゃないだろうか、と。俺たちは自由を求めてイギリスを捨てこの新しいフロンティアに移住してきたんじゃないのか、と。なぜ俺たちはイギリスの為に働かなければいかんのか、と。いうことでなんやかんやあって独立戦争勃発、勝利、そして「独立宣言」。その建国においては先住民族の理念や理想が引き継がれる。“建国の足どりはイロコイ族に「手を引かれるようにして」進んだのである”とここで初めて二つの国、二つのリアルの世界観に。

という感じ。
おそらくここまでこないと二つのリアルという世界観は成り立たない。特に絶対はずせない条件だと思ってるのは「独立宣言」。これが「二つのリアル」という認識に正当性を与えるもの。と思うんだけど同時にそこにはいかに超えがたい壁が立ちはだかっているか、というのもこれでおおよそ分かる。
まぁそれはともかく。
これを真とした上で現状を見直してみると・・・

  1. モヒカン族(イロコイ族)の理念はちょ〜重要。
  2. デジタルディバイドとは格差ではなく国境線のことである。どっちが良いとか上とかいう話ではない。
  3. しかしネットなんかにハマってる人は下流で上流階級はやってない、というあれは納得できる。初期の頃にアメリカに移住してきた人間なんてのは「ならずもの」が多かったのだから。
  4. jkondoには期待が持てる。
  5. 今の時点で一つのリアルという世界観を疑うのは無理。
  6. それは徹底的に植民地化されてから。
  7. それっていつよ?
  8. モヒカン族の滅亡=2038年1月19日3時14分8秒
  9. ・・・まだまだ長そうだな(泣
  10. まぁとりあえず今後どんだけ時代が進んでもネットに住まない人は住まないしどっちにも行き来する人はいるし「ネットにしか住まない人」もいるということ。それが二つのリアルの世界観。

以上妄想終わり。もしくは続く・・・






◆関連
(6)「ネットのリアル化」を巡る議論の混乱にそろそろ終止符を打・・・ちたい - ぶろしき
圏外からのひとこと(2004-03-22)−世間、社会、権力、そしてネット
(8)一つのリアル、二つのリアル - ぶろしき


◆参考
http://yas-toro.at.webry.info/200602/article_2.html
ネットと言う言葉が持つさまざまな意味。 - 北の大地から送る物欲日記
興味深く読ませてもらいました。