時間による固定化

前回の続き・・・


ブログの面白さはあくまでフロー性(変化する事)にある、とオレは思っているが、ウェブログ図書館へ登録された記事は「テキスト」として読まれてしまう可能性が高い。テキストとして読まれる、いうのはぱち研②で言ったように一つの完結した「作品」として読まれてしまうという意味で、そこからコメントやトラバなどでの発展、転回が起こりにくくなってしまうという事であり、そこにちょっと問題があるように思う。
その原因はここに登録される記事にはある程度のレベル、内容のものという選定が行われる事による、ある種の権威付けがなされる為であると思われる。この権威付けがぱち研①で言った「コウチョウ効果」を生み出し読み手との距離感を広げてしまう。この効果はその評価に対する信用が増せば増すほど、選定が優れていればいるほど強いものになる事が予想される。そしてこれがブログのフロー性、発展性、変化の可能性を阻害してしまうのである。


ただしブログの記事のフロー性、変化の可能性というものは実際には時間が経つ事によってどんどん無くなっていく、という事が重要である。固定化はなにも人為的になされなくとも「時間」によって自然にも行われている。記事へのコメントやトラックバックというものはある程度時間が経つと殆どなくなってしまうわけで、オレの経験では半月もすれば大体無くなり一ヶ月たてばまず反応は来なくなる感じである。この新しさに価値があるというのはニュース的なフロー性の方にブログの本質がある事を物語っているわけだが・・・。(この点はホントは不満だったりもする。オレは過去の記事でもコメント&トラバは欲しいので。でもまぁしょうがないのだ)
従ってウェブログ図書館が記事の登録をする際に重要になるのは、ブログのフロー性を阻害しない為にある程度記事を「寝かせる」事にあると思う。この時間が経つ事によって固定化、情報化したものをストックすればほぼこの問題は回避できるので寝かせれば寝かせるほどよい・・・わけだが前回言ったように、そしてコメント欄で並河さんがおっしゃっていたように完全に情報化する必要はまったくなく、あくまで暫定的な情報化が求められているのだとも思っている。そもそもこの図書館を利用する人の中には言及したい記事を探す目的で利用している人もいるかもしれないわけで、そういった人を想定するなら寝かせすぎるのもあまりうまくない。


で、今回当ブログの記事を登録していただいたのが4月13日、その中で最も新しい記事が4月8日に更新した『新しい通貨の可能性−知価市場通貨』で寝かせたのが5日間。という事なのでおそらく現在のところは特に何の規定もないのだと思うが、今のところまだあの記事は発展の余地ありだと思っているので(トラバだけでなく新たな記事を書く上でも)やはりもう少し寝かせる必要があるんじゃないかと。
あともう一つ寝かせる事の意義には、図書館にある機能「ブログ記事郡」はブログ間でのトラバの遣り取りによる議論も収録できる、つまりまとめサイト的役割もある事で、ある記事がそういった発展的議論になるかどうかも時間が経ってみないと分からない。つまりどういう位置づけになるのかもやはり時間が経たなければ基本的には判断が出来ない。読み手は同じ記事を何度も読むという事を普通しないので、発展前の記事をここで読んでしまうとそれ以後の発展を見過ごしてしまうという可能性も考えられる。




というわけでどの程度の時間寝かせるのか、という規定がやはり必要になってくるのではないか、それによってウェブログ図書館の「立ち位置」もおそらく決まってくるのではないかと思っている次第。
現状では幸いにして(?)ウェブログ図書館の知名度はまだそれほど高くない模様なので今の所はほとんど問題にはならないですが、今後の発展によってはそういった規定も必要になってくるのではないかな〜と。(まぁある記事に辿り着く経路自体たくさんあるというのもあるというのもあるのだけど)



とこれ書いてたら前回の記事一日足らずで登録(泣)ま、まぁ今の状況ではありがたいんですけど(笑)あとこの寝かせるっていう作業は結構大変。改めてその後の記事の展開も見なきゃならないし(トラバも含めて)。一番いいのはここを利用する人もうまく巻き込んで情報収集の部分を担ってもらったりする事なんだろうな〜と思ってるんですが・・・